木の文化を感じる31のキーワード

10 ゆたかな感性を表現できる木材

ゆたかな感性を表現できる木材

金属やプラスチック、コンクリートなどと比べ、木材は加工しやすいことが特徴。その特徴を生かして現代のくらしにマッチした形や用途へと加工されていく、木をふんだんに用いる日本らしい文化が息づいています。

私たちは昔から木とふれあってきた文化を持ち、住まいや家具は言うに及ばず、食器や道具など、長い歴史のなかでさまざまな分野で工夫して、使い続けてきました。また、たとえば腐ったり折れたりした床や柱、門扉など、傷んだ部分を取り替えれば引き続き使うことができ、端材を使ってさまざまなものにリメイクできます。使うことができない端材であっても近年では木質バイオマスとして利用するなど、環境負荷の低減という現代課題にもマッチした素材です。そして今、デザイン性や企画性が多様化しているなかでも、つくり手の考える表現したい形へと、加工のしやすさが発揮されています。技術の進歩により、木が活躍できるシーンも増えています。

Interview

お客様の思いを形にできる

私たちがオーダー家具をつくる際に一番大切にしていることは、お客様が使いやすいかどうかです。私たちのモットーは「ストレスをなくせる家具をつくる」ということで、お客様の要望をとことんお聞きして、使いやすいものを設計します。フォルムにこだわったデザイン性を求める注文が多く、なかには木目の出し方に凝る方もいらっしゃいます。木は加工しやすいので、こういった細かいオーダーにも応えることができます。また木はステンレスや石などの異素材との相性がよく、そのような素材と合わせて、洗練されたディテールにするお客様も多くいらっしゃいます。

中野 得史氏

株式会社ニード

木の個性を大切に、捨てられないものをつくる

木には生きものであったことのあたたかみがあるのが魅力で、木目が唯一無二なのも面白いです。それぞれの個性を生かして、手づくり家具をつくっています。木の強度は伐採されてからしばらくは上がり続け、樹齢の3倍は持つといわれています。家具をつくるときにはどうしても端材が出ますが、それを使って、スツールやカトラリーなどをつくって、できるだけ多くの人の手に渡ってほしいと思っています。せっかく育った木を10年とかで捨てられてしまうのではなく、自分がいなくなっても残るような家具をつくりたいです。

長谷川 一樹氏

工人